個別指導塾KATEKYO岩手

「覚える」と「検索する」の違い

 授業の中で、「この公式は覚えておこうね」と話したとき、ある生徒さんからこんな言葉が返ってきました。

「先生、それって忘れてもスマホで調べれば出てきますよね?」

 確かにその通りです。今はスマートフォンがあれば、ほとんどの情報をすぐに検索することができます。わからないことがあれば、その場で調べる。この行動自体は、とても大切な力です。しかし、「覚える」と「検索する」は、似ているようで役割が大きく異なります。

 検索は、情報を“外から取り出す”行為です。一方で、覚えるというのは、必要な情報を“自分の中からすぐに取り出せる状態”にしておくことです。この違いは、特にテストや問題演習の場面で大きく表れます。

 例えば、テストの最中に検索をすることはできません。その場で思い出し、使いこなす力が求められます。また、基礎的な知識が頭の中に入っていないと、そもそも何を調べればよいのかも分からなくなってしまいます。つまり、検索は「補う力」、覚えることは「土台をつくる力」と言えます。

 どちらか一方ではなく、この2つをバランスよく使うことが大切です。基礎はしっかりと覚え、その上で分からない部分を検索で補う。この流れができると、学習の効率は大きく上がります。「調べればいい」時代だからこそ、「覚えていること」の価値はむしろ高くなっています。自分の中にどれだけ知識の土台を作れるか。その積み重ねが、安定した力につながっていくのではないでしょうか。

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